ニンテンドウとボクと立体 – 2010年4月号

 タイトルはキミとボクと立体から。

 任天堂が新ハードとなるニンテンドー3DSを発表した。本当に発表しただけである。裸眼立体視が出来るニンテンドーDSの次世代機という情報しか明らかにされていない。

 3Dと言うと一般的には「アバター」辺りを思い浮かべるのだろうが、特撮ファン的には最初から最後までクライマックスな映画「シンケンジャー 天下分け目の戦」や今年の秋に公開されるという「GARO Red Requiem」辺りを思い浮かべるのが正しい姿です。

 さて、余談になってしまったが任天堂は3Dには何度か挑戦をしている。一般的には「バーチャルボーイ」のみが思い起こされるだろうが、バーチャルボーイから時を遡ること8年前には「ファミリーコンピュータ スリーディーシステム」というファミコンの周辺機器を発売している。

 この周辺機器はファミコンのエキスパンダーコネクタに差し込んで電気的に画面に合わせてシャッターを下ろすという力業で3Dを実現した周辺機器である。

 岩田社長が「メガネを付けてゲームをするのは流行らない」と言った原因とも言えるような周辺機器で、メガネを装着していないと立体に見えないという素敵なものであった。

 15年前に発売されたのがバーチャルボーイである。世界初の立体視を実現したという15年ぐらい早く発売されたゲーム機であるが、こちらの方は2画面を用意して右目だけに見せる画面と左目だけに見せる画面のそれぞれの画面の差異を利用して立体に見せるというものである。

 その為かは分からないが画面が赤と黒というヒジョーに微妙なハードとなってしまった。なおハードも赤と黒ではあるが、NINTENDO64用ソフト「赤と黒(仮題)」とは関係がない。あしからず。

 それにしても任天堂の執念には恐れ入るばかりである。ファミリーコンピュータでのネットワーク構想やNINTENDO POWERのリベンジをWiiのConnect24やバーチャルコンソールで果たしたばかりではなく、3Dのリベンジも果たそうというのだから。

 さて、ファミリーコンピュータ ディスクシステムのリベンジに失敗した64DDのリベンジが行われるのは何時のことになるだろうか……その時をキリンのように首を長くして待ってみたい。

 なお、発表翌日の日経新聞には「振動を伝える機能搭載」や「加速度センサーを検討」などと言った一歩踏み込んだ情報が掲載されており、その情報を掴んだので先制で発表したという感じだろうか。

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